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AmazonフォトでRAWファイル保存の完全ガイド。容量・形式・管理法

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Amazon フォト RAWでのデータ管理に関心をお持ちですね。「Amazon PhotosはRAWファイルに対応してる?」、「Amazon PhotosのRAWファイル保存容量はプライム会員は無制限?」といった基本的な疑問から、「Amazon Photosが対応しているRAWファイルの形式(.CR3 .NEF .ARWなど)」の詳細まで、気になる点は多いでしょう。

また、「Amazon PhotosへRAWファイルをアップロードする具体的な方法」や「Amazon PhotosからRAWファイルをダウンロードする手順」、さらには「Amazon PhotosへカメラからRAWファイルを直接送る設定」や「スマホで撮影したRAW(ProRAWなど)をAmazon Photosに保存する方法」といった実践的な使い方も知りたいところです。

「Amazon PhotosにアップロードしたRAWファイルは圧縮される?」という画質の心配や、「Amazon Photos上でRAW現像はできる?」、その機能の範囲についても解説します。この記事では、「Amazon PhotosでRAWファイルをバックアップするメリット デメリット」、「Amazon PhotosとLightroomでRAWファイルを連携させる方法」、万が一の「Amazon PhotosでRAWファイルが表示されない時の原因と対処法」まで、RAWデータ管理に必要な情報を網羅的にご紹介します。

この記事のポイント

  • Amazon PhotosのRAWファイル対応状況(容量・形式)が分かる
  • RAWデータの具体的なアップロード・ダウンロード方法が分かる
  • RAWが表示されない・圧縮される等のトラブル対処法が分かる
  • RAW管理のメリット・デメリットや連携機能が分かる

AmazonフォトでRAWファイルの基本機能

  • Amazon PhotosはRAWファイルに対応してる?
  • Amazon PhotosのRAWファイル保存容量
  • Amazon Photosが対応するRAWファイルの形式
  • RAWファイルのバックアップのメリット・デメリット
  • Amazon Photos上でRAW現像はできる?

Amazon PhotosはRAWファイルに対応してる?

Amazon PhotosはRAWファイルに対応してる?

結論から言うと、Amazon PhotosはRAWファイル形式の保存に正式に対応しています。これは、Amazon Photosが単なる写真バックアップサービスに留まらず、高画質なデータを扱うカメラユーザーや写真愛好家のニーズにも応える強力なクラウドストレージであることを示しています。

多くの汎用クラウドストレージサービス(例えばDropboxやGoogle Driveなど)もRAWファイルを「ファイル」として保存すること自体は可能です。しかし、それらはRAWデータを単なる大容量ファイルとして扱うため、サムネイルが表示されなかったり、写真として認識されなかったりすることがあります。

一方で、Amazon Photosは写真に特化したサービスとして設計されており、RAWデータも写真の一部として認識します。そのため、アップロードすれば(対応形式であれば)サムネイルが生成され、JPEGなど他の写真と同様にライブラリ上で閲覧・管理することが可能です。これが汎用ストレージとの大きな違いです。

非対応のファイル形式に注意

ただし、GoogleモーションフォトやSamsungモーションフォト、3D写真、360°パノラマ写真など、一部の特殊なファイル形式には対応していません。これらは静止画と動画データが組み合わさったハイブリッド形式であることが多く、Amazon Photosの写真管理の枠組みではサポートされていないためです。あくまで静止画としてのRAWファイルが主な対象となります。

Amazon PhotosのRAWファイル保存容量

Amazon PhotosのRAWファイル保存容量

Amazon Photosのストレージ容量は、Amazonプライム会員であるかどうかで根本的に異なります。ここがRAWデータ管理における最も重要な分岐点です。

プライム会員の場合:写真は容量無制限

Amazonプライム会員(学生向けのPrime Student会員含む)であれば、写真ファイルは容量無制限で保存できます。そして、この「写真ファイル」にはRAWデータも含まれます。JPEGやHEICファイルと同様に、RAWファイルもオリジナル品質のまま、枚数や容量を気にすることなくクラウドにバックアップが可能です。

高画素カメラのRAWファイルが1枚50MBを超えることも珍しくない現代において、「無制限」であることの価値は計り知れません。他の主要なクラウドストレージサービス(Google OneやiCloud+など)がストレージ容量に応じて月額料金を支払う従量課金制であるのに対し、Amazon Photosはプライム会費のみでRAWデータを含む写真が無制限となる、非常にユニークで強力な利点を持っています。

非プライム会員の場合:5GBまで

一方、Amazonプライム会員でない場合、Amazon Photosで利用できるストレージは、写真と動画を合わせて合計5GBまでとなります。RAWファイルは1枚あたり数十MBになるため、高画素機であればわずか数十枚から100枚程度で5GBの容量は埋まってしまいます。したがって、非プライム会員の5GBプランは、RAWファイルの本格的なバックアップ先として機能させるのは難しいと言わざるを得ません。

動画の扱いに注意:プライム会員でも5GBまで

プライム会員であっても、容量無制限の対象は「写真のみ」です。動画ファイルには5GBまでの容量制限があります。この5GBという上限は、非プライム会員の総容量と同じです。

近年は4K動画の撮影も一般的になり、ファイルサイズは非常に大きくなっています。もし動画もクラウドに本格的にバックアップしたい場合は、別途Amazonのストレージプラン(100GB、1TB、2TBなど)を追加購入する必要があります。RAWファイルと動画を両方とも大量に扱う方は、この「写真は無制限、動画は5GBまで」という違いを明確に認識しておく必要があります。

RAWファイルのバックアップを主目的にAmazon Photosを利用する場合、Amazonプライム会員登録は必須条件と言えますね。写真撮影が趣味で、Amazonの他のサービス(配送特典やPrime Videoなど)も利用する方にとっては、これ以上ないコストパフォーマンスです。

Amazon Photosが対応するRAWファイルの形式

Amazon Photosが対応するRAWファイルの形式

Amazon Photosは、主要なカメラメーカーのRAWファイル形式に幅広く対応しています。お使いのカメラが対応しているか確認してみてください。

情報(2025年10月時点)に基づくと、以下の形式に対応しているとされています。ただし、対応機種や形式は随時更新される可能性があるため、Amazon Photosの公式ヘルプページで最新の情報を確認することをおすすめします。

メーカー(代表例) RAWファイル形式(拡張子) 備考
Nikon .NEF ニコンの標準RAW形式です。
Canon .CR2, .CR3 旧世代の.CR2、現行の.CR3共に対応しています。
Sony .ARW ソニーαシリーズのRAW形式です。
Olympus .ORF オリンパス(OM System)のRAW形式です。
Canon (旧) .CRW 古いCanon機種(RAW CIFFイメージ)の形式です。
Fujifilm .RAF 情報では非公式ながら保存できたという記述あり。
Panasonic .RW2 情報では非公式ながら保存できたという記述あり。
汎用・その他 .DNG Adobeの汎用RAW形式(限定的なサポートとの記述あり)。
Leica .DNG 情報より、DNG形式で保存される機種は対応。
その他 .ERF, .MRW, .KDC (参照:「■Amazon Photosのファイル要件」ほか)

非対応・注意が必要な形式

パナソニックのOEM(D-LUX、C-LUXシリーズ)のRAWには対応していないとの記述がありました。

また、富士フイルム(.RAF)やパナソニック(.RW2)のRAWファイルも、上記の公式な対応リストには明記されていないものの、(ユーザーフォーラムなど)によれば「実際には保存できた」という情報もあります。ただし、これらは公式にサポートが明言されていない可能性があるため、主要なバックアップ先として利用する前に、ご自身の環境で少量のファイルをアップロードし、正しく認識・ダウンロードできるかテストしてみることを強く推奨します。

RAWファイルのバックアップのメリット・デメリット

RAWファイルのバックアップのメリット・デメリット

Amazon PhotosをRAWファイルのバックアップ先として活用することには、他のサービスにはない大きな利点と、いくつか留意すべき点(デメリット)があります。両方を理解した上で活用することが重要です。

メリット

  1. 容量無制限(プライム会員)

    最大のメリットは、プライム会員であればRAWデータを容量無制限かつオリジナル品質で保存できる点です。HDDの容量を気にせず、撮影したデータを全てバックアップできます。「RAWで撮影すると容量が心配」という、デジタル写真の根本的な悩みから解放されます。

  2. 低コスト(プライム特典)

    Amazonプライム会費(月額または年額)だけで利用できるため、他のクラウドストレージでTB(テラバイト)単位の容量を契約するよりも圧倒的に低コストです。2TBプランでも他社より安価な場合がありますが、Amazon Photosの真価は「無制限」である点です。Prime VideoやPrime Music、配送特典など、他の多様なサービスを含めたパッケージ料金であるため、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

  3. 物理リスクの回避

    ローカルの外付けHDDやSSDは、便利ですが常に物理的なリスクに晒されています。HDDの平均寿命は3〜4年程度とされており、突然の故障でデータを失う可能性があります。また、火事、水害、盗難といった災害・事故のリスクもあります。Amazon Photos(クラウド)にバックアップすることで、これらの自宅で発生しうる物理的なリスクから大切なデータを隔離し、守ることができます。

  4. マルチデバイスからのアクセス

    PCに保存しているRAWデータに、外出先からスマートフォンやタブレットのアプリでアクセスできます。過去の写真を確認したい時に便利です。

デメリット・注意点

  1. 動画は容量制限あり(5GB)

    前述の通り、動画はプライム会員でも5GBまでです。写真と同じ感覚で動画をアップロードすると、すぐに追加料金が必要になるため、動画のバックアップには適していません。

  2. アップロード/ダウンロード速度

    RAWファイルはデータ量が非常に大きいため、アップロードやダウンロードに時間がかかります。例えば1枚50MBのRAWファイルを1000枚(=50GB)アップロードする場合、高速な光回線環境が必須です。Amazon側の転送速度が(Google Photoなどと比較して)遅く感じられる場合もあるようです。

  3. JPG+RAWの管理問題

    JPGとRAWの両方をアップロードすると、写真一覧でデータが二重に表示されてしまう問題が指摘されています。これが閲覧性を著しく損ねる可能性があり、多くのユーザーにとってストレスの原因となっています。

  4. サービスの永続性と方針変更リスク

    クラウドサービスである以上、サービス内容の変更や終了のリスクはゼロではありません。過去にはGoogle Photosが「高画質」設定での無制限保存を終了した例もあります。Amazon Photosの「写真無制限」も将来にわたって保証されているわけではない、というリスクは認識しておく必要があります。

結論としての推奨運用:「3-2-1ルール」の適用

推奨されている「二刀流」(クラウド+外付けHDD)は、データバックアップの鉄則である「3-2-1ルール」に近い考え方です。

  • 3つのコピー(オリジナル+バックアップ2つ)
  • 2種類の異なるメディア(例:PC本体と外付けHDD)
  • 1つはオフサイト(物理的に離れた場所=クラウド)

Amazon Photosを「オフサイトバックアップ」として、外付けHDDを「ローカルバックアップ」として併用することが、リスク分散の観点から最も堅実な方法と言えるでしょう。

Amazon Photos上でRAW現像はできる?

Amazon Photos上でRAW現像はできる?

Amazon Photosの機能について、RAW現像(色調整や露出補正など)が可能かどうかは重要なポイントです。

結論として、2025年10月時点の情報によれば、Amazon Photos自体にはRAWデータに対する専門的な編集機能(RAW現像機能)は備わっていません

Amazon Photosアプリにも「編集」機能はありますが、これは主にスマートフォンで撮影したJPEG画像を手軽に補正(トリミング、フィルター適用、明るさの自動調整など)するためのものです。Adobe LightroomやCapture One、各カメラメーカー純正の現像ソフトが持つような、シャドウ、ハイライト、ホワイトバランス、色かぶり補正、レンズ補正といった詳細なパラメータを調整する機能はありません。

Amazon Photosは「金庫」、現像は「作業場」

Amazon Photosの役割は、あくまでRAWファイルをオリジナル品質のまま安全に「保管・バックアップ」することにあります。大切なネガフィルムを「金庫(Amazon Photos)」に預けておき、作業(現像)が必要になったら、その都度ネガを「作業場(PCのLightroomなど)」に取り出して(ダウンロードして)作業する、というイメージです。Amazon Photosは作業場ではなく、保管庫としての機能に特化しています。

AmazonフォトでRAWファイルの実践活用術

  • RAWファイルのアップロード・ダウンロード手順
  • カメラ・スマホからRAWデータをAmazon Photosに保存
  • RAWファイルが表示されない時の原因と対処法
  • アップロードしたRAWファイルは圧縮される?
  • Amazon PhotosとLightroomの連携方法
  • AmazonフォトでRAWファイル活用法を総括

RAWファイルのアップロード・ダウンロード手順

RAWファイルのアップロード・ダウンロード手順

RAWファイルをAmazon Photosで管理するための基本的な操作(アップロードとダウンロード)の手順を解説します。特にRAWファイルはデータ量が大きいため、PCからの操作が基本となります。

アップロード(PCから)

最も一般的で確実な方法は、PCのブラウザまたは専用のデスクトップアプリを使用することです。

  1. ブラウザ(Web版): Amazon Photosにログインし、アップロードしたいRAWファイルをブラウザのウィンドウ上にドラッグ&ドロップします。または「アップロード」ボタンからファイルやフォルダを選択します。少量のファイルを都度アップロードするのに適しています。
  2. デスクトップアプリ(推奨):

    PC用のAmazon Photosアプリをインストールし、ログインします。アプリの「バックアップ」タブで、RAWデータを保存している特定のフォルダ(例:「D:\RAWデータ」や「ピクチャ\現像済みRAW」など)を指定します。こうすることで、そのフォルダに新しいRAWファイルが追加されると、アプリが自動的に差分を検知してアップロード(バックアップ)を開始します

    一度設定しておけば、PCにデータを取り込むだけで自動的にバックアップが実行されるため、非常に便利で確実です。

フォルダ管理のしやすさからAmazon Driveのインターフェース経由でアップロードする方法も紹介されていましたが、Amazon Driveのサービス形態が変更された現在、写真の管理はAmazon Photosのインターフェースに統一されています。デスクトップアプリでのフォルダ単位のバックアップ設定が最も効率的です。

ダウンロード

Amazon Photos(Web版またはアプリ)で目的のRAWファイルを選択し、「ダウンロード」ボタンをクリックします。ファイルはオリジナルのRAW形式(.CR2, .NEFなど)のままPCに保存されます。これにより、Lightroomなどで現像作業に移ることができます。

なお、Webブラウザから複数の写真やフォルダをまとめてダウンロードしようとすると、ZIPファイルに圧縮されてダウンロードされます。大量のデータを一度にダウンロード(リストア)する場合は、ブラウザの制限やタイムアウトのリスクもあるため、デスクトップアプリ経由でのダウンロードの方が安定する場合があります。

カメラ・スマホからRAWデータをAmazon Photosに保存

カメラ・スマホからRAWデータをAmazon Photosに保存

撮影機材からAmazon PhotosへRAWデータを送る際の、カメラ直接転送とスマートフォン経由のパターンについて解説します。

カメラから直接送る設定(Wi-Fi経由)

一部のWi-Fi機能付きカメラには、撮影したデータを直接クラウドサービスに転送する機能が搭載されています。例えば、Canonの「image.canon」やNikonの「Nikon Image Space」など、メーカー各社が独自のクラウドサービスを提供している場合があります。

しかし、カメラ本体からAmazon PhotosへRAWデータを直接アップロードする機能に対応している機種は、現状では限定的です。多くの場合、メーカーのクラウドサービスを経由するか、あるいは従来通り、一度スマートフォンやPCにデータを取り込み、そこからAmazon Photosアプリ(モバイルアプリまたはデスクトップアプリ)を使ってアップロードするのが現実的な手順となります。

スマホで撮影したRAW(ProRAWなど)の保存

近年、スマートフォンのカメラ性能は飛躍的に向上し、iPhoneのApple ProRawや、Androidスマートフォンの一部が対応するDNG形式でのRAW撮影が可能になりました。

Amazon Photosは、「ProRaw」や「DNGファイル」に対応しています。これらのファイルは、従来のRAWデータとは異なり、多重露光合成などの画像処理(コンピュテーショナル・フォトグラフィー)の結果が格納された特殊なRAWデータですが、ファイル形式としてはDNGなどに準拠しているため、Amazon Photosも写真として認識できます。

スマートフォンのAmazon Photosアプリで「自動保存(アップロード)」をオンにしておけば、撮影したProRawやDNGファイルも、他の写真(HEICやJPEG)と同様に自動でバックアップ対象となります

モバイルアプリからのアップロードに関する注意点(再掲)

iPadのカメラロールからアップロードした際にRAWデータが圧縮され、ダウンロードするとJPEGになってしまうという問題が報告されていました。

これは、iOS/iPadOSの「ストレージを最適化」機能により、端末上にはオリジナル解像度のRAWがなく圧縮版のプレビューのみが保存されており、アプリがそれをアップロードしてしまった可能性などが考えられます。モバイル端末(特にiOS/iPadOS)からのアップロードでは、OS側の処理や設定によって意図せず圧縮される可能性がゼロではないようです。確実なRAWバックアップを期す場合は、PCのデスクトップアプリ経由が最も信頼性が高いと考えられます。

RAWファイルが表示されない時の原因と対処法

RAWファイルが表示されない時の原因と対処法

アップロードしたはずのRAWファイルが正しく表示されない、または撮影日付がずれるといった問題が発生することがあります。主な原因と対処法をまとめます。

原因1:ファイル名・フォルダ名の文字制限

Amazon Photosにはファイル名やフォルダ名に使用できない文字があります。これらに該当すると、アップロード自体が失敗するか、アップロードされてもライブラリで正しく認識・表示されない可能性があります。

使用できない文字・制限

  • 特殊文字: <>:"/|?* または Unicode \x00~\x1F
  • $$
  • 末尾が特定の予約語 (Windowsのシステム予約語): CON, PRN, AUX, NUL, COM[1-9], LPT[1-9]
  • 末尾がスペースまたはピリオド
  • ファイル名・フォルダ名が255文字を超える

(参照:「Amazon Photosのファイル要件」)

対処法:特にWindowsとMac/Linux間でのデータ移動や、特殊な記号を使ったフォルダ管理をしている場合、この制限に抵触することがあります。アップロードする前に、ファイル名やフォルダ名を半角英数字、ハイフン(-)、アンダースコア()など、システムを選ばないシンプルな文字(例:2025-10-25_Tokyo_IMG_0001.CR3)にリネームしておくと確実です。

原因2:Exif情報の不備(日付の問題)

OlympusのRAW(.ORF)ファイルなどで、撮影日付が正しく読み込まれず「日付なし」や、システム時刻の起算点である「1970年」などと表示されるケースが報告されています。

原因:Amazon Photosは、写真の時系列表示や検索のために、ファイルのExif情報(撮影日時、カメラモデル、GPS情報など)を読み込みます。このExif情報が何らかの理由で破損しているか、あるいはAmazon Photos側がその特定のRAW形式のExif構造を正しく解釈できていない可能性があります。

対処法:

  1. まず、PCのファイルプロパティなどで、元のRAWデータのExif情報(撮影日時)が正しいか確認します。
  2. Amazon PhotosのWebサイト版には、アップロード後に写真やビデオの撮影日時を編集する機能があります。日付がずれてしまったファイルを複数選択し、正しい日付に一括修正することが可能です。(注:この日時候補機能はAndroidアプリでは使用できないなど、プラットフォーム間で機能差がある場合があります)

原因3:JPG+RAWの二重表示問題

これは「表示されない」とは逆の問題ですが、RAWデータ管理において最も頻繁に直面する問題です。多くのユーザーが指摘しているように、カメラで「RAW+JPG」設定で撮影し、両方のファイルをアップロードすると、写真一覧で同じ写真が2枚(JPGとRAW)並んで表示されます

対処法(ユーザーの工夫):

  • フォルダ分け(推奨): PC上で「YYYY-MM-DD_イベント名\JPG」と「YYYY-MM-DD_イベント名\RAW」のように厳格にフォルダを分けて管理します。そして、Amazon Photosのデスクトップアプリでは、閲覧用のJPGフォルダと、バックアップ用のRAWフォルダの両方をバックアップ対象にするか、あるいは閲覧性は諦めてRAWフォルダのみをバックアップ対象にします。
  • 命名規則: ファイル名に「_RAW」「_JPG」といった接尾辞をつけ、一覧表示された際に見分けやすくします。(例:IMG_0001_RAW.CR3, IMG_0001_JPG.jpg
  • 運用分離: 「普段使いのJPGだけをアルバムに追加して閲覧し、RAWはバックアップ(保管)専用として割り切り、普段は見ない(アルバム外のライブラリは見ない)」といった運用ルールを徹底します。

残念ながら、Amazon PhotosにはJPGとRAWを自動的にスタック(重ねて1枚の写真として表示)する機能は無いようです。Lightroomなどでは一般的な機能ですが、Amazon Photosでは対応していないため、閲覧性を重視する場合はユーザー側での厳格なフォルダ分けや命名規則といった工夫が不可欠になりますね。

アップロードしたRAWファイルは圧縮される?

アップロードしたRAWファイルは圧縮される?

RAWデータをバックアップする上で最も重要な「画質の劣化(非可逆圧縮)」について解説します。

Amazon Photosの最大のメリットは、プライム会員であれば写真を「オリジナルのまま」「データ劣化(圧縮)なし」で保存できる点です。これはRAWファイルにも当然適用されます。

これは「非可逆圧縮されない」ことを意味します。かつてGoogle Photosが提供していた「高画質(無料無制限)」は、ファイルサイズを削減するために非可逆圧縮を伴うものでした。対してAmazon Photos(プライム会員)は、Google Photosの「オリジナル画質(有料)」に相当する品質で、かつ容量が「無制限」である点が画期的です。

したがって、PCのデスクトップアプリやWebブラウザから正常にアップロードされたRAWファイルは、圧縮されずにオリジナル品質で保存されます。ダウンロードすれば、アップロードしたものと全く同じデータ(ビット単位で同一)が手に入ります。

モバイルアプリからのアップロード例外(公式見解)

前述の通り、iPadからアップロードしたRAWデータが圧縮され、再ダウンロード時にJPEGになってしまったという報告がありました。

これはAmazon Photosのシステムが意図的に圧縮したというよりは、iOS/iPadOS側がアップロードする際に(カメラロールの仕様やストレージ最適化機能などで)圧縮版のプレビューを渡してしまったり、アプリ側の不具合であったりする可能性が考えられます。

重要なのは、この問題に対するAmazonスタッフの回答です。「スマートフォン、タブレットからのアップロードでファイルが圧縮される場合は、PCからのアップロードをお試しいただくようご案内しております」とあります。これは、RAWファイルの品質を確実に保持したい場合は、PCからのアップロードが公式に推奨される方法であることを示しています。

Amazon PhotosとLightroomの連携方法

Amazon PhotosとLightroomの連携方法

多くのフォトグラファーが使用するAdobe LightroomとAmazon Photosを、シームレスに連携させたいというニーズは非常に多いでしょう。

しかし、2025年10月時点の一般的な情報に基づくと、Lightroom ClassicやLightroom(クラウド版)からAmazon Photosへ直接書き出したり、Amazon Photos上のRAWを直接Lightroomで開いたりするような、シームレスな連携機能は提供されていません。例えば、Lightroom Classicの「公開サービス」機能(FlickrやSmugMugなどには対応)にも、Amazon Photosは含まれていません。

Amazon Photosはあくまで「バックアップストレージ(保管庫)」として機能します。したがって、連携のワークフローは以下のような手動(または半自動)の形になります。

推奨ワークフロー(セレクト後のバックアップ)

撮影したRAWを全てクラウドに上げるのは非効率な場合もあります。そこで、Lightroomでセレクト(選別)した後のRAWデータのみをAmazon Photosにバックアップする、より実践的なフローを紹介します。

  1. 撮影と取り込み: SDカードからPCの「作業用フォルダ(例:D:\Temp_Import)」にRAWデータをコピーします。
  2. セレクトと現像: Lightroomを起動し、「作業用フォルダ」を「追加」でカタログに読み込みます。ここで写真のセレクト(★付けやフラグ立て)と現像作業を行います。
  3. OKカットの移動: 現像が完了し、保存が確定したOKカット(例:★5のRAWファイル)のみを、Lightroomのライブラリ機能を使って「保存用HDDのフォルダ(例:E:\Photos_Archive\2025\10-25_Tokyo」に移動させます。
  4. 自動バックアップ: 予めAmazon Photosのデスクトップアプリで、この「保存用HDD(E:\Photos_Archive」をバックアップ対象フォルダとして設定しておきます。
  5. 完了: OKカットが「保存用HDD」に移動した時点で、Amazon Photosアプリがそれを検知し、自動的にアップロードを開始します。

このフローの利点は、不要なカット(ピンぼけ、露出ミスなど)をクラウドにアップロードせずに済み、効率的なバックアップが実現できる点です。

現像が必要な場合のデータアクセス

もしローカルPC(作業用フォルダや保存用HDD)からRAWデータを削除してしまった場合、再度現像が必要になった際は、まずAmazon Photosから該当のRAWファイルをPCにダウンロードし、それをLightroomに読み込む、という手動のステップが必要になります。

AmazonフォトでRAWファイル活用法を総括

  • Amazon PhotosはRAWファイルの保存に正式対応している
  • プライム会員はRAWファイルも写真として容量無制限で保存可能
  • 非プライム会員の容量は写真と動画あわせて5GBまで
  • 動画はプライム会員でも5GBまでの容量制限がある
  • Nikonの.NEFやCanonの.CR2 .CR3、Sonyの.ARWなど主要形式に対応
  • iPhoneのProRawやDNG形式にも対応している
  • 最大のメリットは低コストで容量無制限のクラウドバックアップが持てる点
  • デメリットは動画制限とJPG+RAWの二重表示問題
  • アップロードはPCのデスクトップアプリによるフォルダ同期が最も確実
  • モバイルアプリからのRAWアップロードは圧縮される可能性が報告されている
  • PCからアップロードしたRAWファイルはオリジナル品質で圧縮されない
  • Amazon Photos自体にRAW現像機能は搭載されていない
  • RAWファイルが表示されない時はファイル名やExif情報を確認する
  • Lightroomとの直接的な連携機能は提供されていない
  • HDDとの併用でローカルとクラウドの二重バックアップが推奨される

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