ChatGPT似顔絵プロンプトのコツ｜無料で高品質なイラスト作成

ChatGPTを使って、自分や大切な人の似顔絵を作ってみたいと思いませんか。最近のChatGPTは画像生成の能力が飛躍的に向上し、簡単なプロンプト（指示文）で驚くほどクオリティの高い似顔絵を作成できます。

しかし、いざ挑戦してみると「イメージ通りにならない」「どんなプロンプトを入力すれば良いか分からない」といった悩みから、失敗や後悔につながることも少なくありません。この記事では、ChatGPTでの似顔絵作成に関心のある方々が抱える疑問に答えるため、基本的な使い方から応用テクニックまで幅広く解説します。

具体的には、ChatGPTで写真をイラスト化する基本的な手順、多くの方が気になるジブリ風の似顔絵を再現するコツ、そして最新モデルであるChatGPT 4oでの画像生成プロンプトの活用法まで、具体的な画像生成プロンプトの例を交えながらご紹介します。

さらに、似顔絵ジェネレーターとしてのChatGPTの立ち位置、MicrosoftのCopilotでの似顔絵作成との違い、そして気になるChatGPTへの顔写真アップロードの危険性や、完成した作品の商用利用の可否についても深掘りしていきます。ChatGPTで似顔絵を無料で楽しむ方法から、プロンプトのコツまで、あなたの知りたい情報がここにあります。

この記事を読むことで、以下の点について理解を深めることができます。

基本的なChatGPTの似顔絵プロンプト

ChatGPTで似顔絵は無料で作成できるか

ChatGPTで似顔絵を作成することは、無料版のユーザーでも可能です。2024年以降、最新モデルであるGPT-4oが無料ユーザーにも解放されたため、これまで有料プランでしか利用できなかった高機能な画像生成を誰でも試せるようになりました。

ただし、無料版と有料版（ChatGPT Plus）では、機能や使用回数にいくつかの違いが存在します。

無料版と有料版の主な違い

表からも分かるように、無料版ではGPT-4oの利用に制限が設けられています。一定の回数を超えると、性能が低いGPT-3.5に切り替わるか、一時的に利用できなくなる場合があります。頻繁に画像生成を試したい方や、より高度なカスタマイズを求める方にとっては、有料版の方が快適に利用できる環境が整っています。

一方、「まずは気軽に試してみたい」「月に数枚程度の似顔絵が作れれば十分」という方であれば、無料版でもその性能を十分に体験することができるでしょう。

ChatGPTで写真をイラスト化する基本手順

ChatGPTを使って手持ちの写真を似顔絵イラストに変換するプロセスは、非常に直感的で簡単です。特別な専門知識は必要なく、いくつかのステップを踏むだけで誰でも始めることができます。

ここでは、写真をアップロードしてからイラストを生成し、ダウンロードするまでの基本的な流れを解説します。

STEP1: ChatGPTへのログインと準備

まず、OpenAIの公式サイトにアクセスし、ChatGPTにログインします。GoogleアカウントやAppleアカウントなどを使えば、スムーズに登録とログインが完了します。

STEP2: 写真のアップロード

チャット入力欄の左側にある＋アイコン（添付ファイル）をクリックし、似顔絵にしたい写真を選択してアップロードします。写真はPCやスマートフォンの中から選ぶことができます。

STEP3: プロンプト（指示文）の入力

写真がアップロードされたら、どのようなイラストにしたいかを具体的に指示するプロンプトを入力します。例えば、「この写真をもとに、ポップでかわいい似顔絵を作成してください。」のように、希望のスタイルや雰囲気を伝えます。このプロンプトが、生成されるイラストの品質を大きく左右します。

STEP4: イラストの生成と確認

プロンプトを入力して送信すると、ChatGPTが画像の生成を開始します。通常は1分程度で、複数のイラスト案が提示されます。生成されたイラストを確認し、イメージに近いものがあるかを見ます。

STEP5: 修正指示と再生成

もし生成されたイラストがイメージと異なる場合は、チャット形式で追加の指示を出して修正を依頼できます。「もっと笑顔にしてください」「背景を青色に変えてください」といった具体的な要望を伝えることで、より理想に近いイラストへと近づけていくことが可能です。

STEP6: ダウンロード

気に入ったイラストが完成したら、画像にマウスカーソルを合わせると表示されるダウンロードアイコンをクリックします。これで、生成された似顔絵がご自身のデバイスに保存されます。

この一連の流れを繰り返すことで、様々なスタイルの似顔絵作成を試すことができます。

似顔絵ジェネレーターとしてのChatGPT活用法

世の中には多くの似顔絵ジェネレーターアプリやサービスが存在しますが、ChatGPTを似顔絵作成に活用することには、他にはない独自のメリットと、留意すべきデメリットがあります。

メリット：無限のカスタマイズ性

ChatGPTの最大の強みは、プロンプト次第で無限にスタイルをカスタマイズできる点です。一般的な似顔絵ジェネレーターが用意されたパターンの中から選ぶ形式であるのに対し、ChatGPTは「水彩画風で、背景は桜並木、少し悲しげな表情で」といった非常に細かいニュアンスまで反映させようと試みます。これにより、世界に一つだけのオリジナルな似顔絵を追求することが可能です。

また、服装の変更や人物の追加（例：写真にはいない孫を抱っこしている様子）など、現実にはない情景を描き出す創造性も、ChatGPTならではの魅力と考えられます。

デメリット：安定性と再現性の課題

一方で、ChatGPTにはデメリットも存在します。一つは、生成結果の不安定さです。同じプロンプトを入力しても、毎回少しずつ違うテイストのイラストが生成されるため、特定の画風で一貫したキャラクターを複数枚作成することが難しい場合があります。

もう一つは、手や指の描写など、細部の表現が崩れることがある点です。AIは人体の構造を完全には理解していないため、不自然な部分が生まれることも少なくありません。このような場合、複数回生成し直したり、プロンプトを調整したりする試行錯誤が求められます。

これらの特性を理解した上で、既存のジェネレーターの手軽さと、ChatGPTの創造性を、用途に応じて使い分けることが賢明な活用法と言えます。

ChatGPT 4oの画像生成プロンプトとは

2024年に登場した「ChatGPT 4o（フォーオー）」は、従来のモデルと比較して画像生成能力が格段に向上しました。この進化の核心は、テキスト、音声、画像を統合的に処理するマルチモーダル能力にあります。

従来の画像生成AI（DALL-E 3など）も高性能でしたが、GPT-4oはプロンプトの解釈精度がより一層高まっています。特に、複雑で長い文章や、複数の要素を組み合わせた指示への追従性が向上しているのが特徴です。

例えば、「スーツを着て笑顔の日本人男性が、カフェでノートPCを開いている。背景は少しぼかして、夕方の西日が差し込んでいるような温かい雰囲気で。」といった、情景を細かく描写したプロンプトを、より忠実に再現しようとします。

また、日本語の理解能力も進化しており、プロンプトに含まれる微妙なニュアンスを汲み取るのが得意になりました。画像内に日本語のテキストを描画させる能力も向上しましたが、まだ誤字や不自然なフォントが生成されることもあり、この点は発展途上です。

要するに、ChatGPT 4oの登場により、私たちはより直感的かつ詳細な言葉で、AIに対して理想のイメージを伝えられるようになりました。似顔絵作成においては、表情、服装、背景、画風といった各要素を細かく指定することで、これまでにないほど高品質なアウトプットが期待できます。

すぐに使えるChatGPT画像生成プロンプト例

ChatGPTで似顔絵を作る際、プロンプトの工夫次第で仕上がりが大きく変わります。ここでは、様々なシーンで活用できる基本的なプロンプトの例をいくつかご紹介します。これらの例をベースに、ご自身の要望に合わせて単語を入れ替えたり、要素を追加したりしてアレンジしてみてください。

ポップなマスコット風

写真を添付した後、以下のように指示します。 「この写真からポップな似顔絵を作ってください。スーツ姿で笑顔、2頭身で全身を収める、かわいいマスコト風で、背景は透過素材でお願いします。」

温かみのある水彩画風

優しい雰囲気にしたい場合に有効です。 「この写真をもとに、水彩画風の似顔絵を描いてください。背景は淡いパステル調で、ふんわりとした優しい雰囲気にしてください。」

シックな鉛筆デッサン風

落ち着いた印象や、アーティスティックな表現を求める際に使えます。 「この人物の鉛筆デッサン風イラストを生成してください。リアルでありながら、手書きの温かみが感じられるようなタッチでお願いします。」

アニメキャラクター風

SNSアイコンなどにも使いやすいスタイルです。 「この写真を日本のアニメ風のキャラクターにしてください。目は大きめで、髪はツヤがある表現でお願いします。」

これらのプロンプトに、「表情を笑顔にする」「眼鏡をかけさせる」「背景を夜空にする」といった具体的な要素を加えることで、さらにオリジナリティの高い似顔絵を作成できます。

 

応用的なChatGPTの似顔絵プロンプトと注意点

理想に近づくChatGPT画像生成プロンプトのコツ

ChatGPTで生成される似顔絵のクオリティを上げ、より自分のイメージに近づけるためには、プロンプトの書き方にいくつかのコツがあります。漠然とした指示ではなく、AIが解釈しやすいように具体的で詳細な情報を提供することが鍵となります。

5つの基本要素を盛り込む

質の高いプロンプトには、多くの場合以下の5つの要素が含まれています。これらを意識的に盛り込むことで、指示の具体性が格段に上がります。

1. 被写体: 「一人の日本人女性」「老夫婦と孫」など、誰を描くのかを明確にします。

2. 画風・スタイル: 「アニメ風」「油絵」「ピクセルアート」「3Dキャラクター」など、どのようなテイストで描いてほしいかを指定します。

3. 表情・ポーズ: 「満面の笑み」「考え事をしている横顔」「手を振っているポーズ」など、人物の状態を細かく描写します。

4. 構図・背景: 「顔のアップ」「桜並木を背景にした全身像」「正方形のアイコン用」など、画面全体の構成や背景を指示します。

5. 色彩・照明: 「全体的に青を基調とした色合い」「背後から光が差している（逆光）」など、色味や光の当たり方を指定すると、より雰囲気のあるイラストになります。

英語での指示を試す

ChatGPTは日本語のプロンプトを非常にうまく理解しますが、開発元が英語圏の企業であるため、英語で指示した方がよりニュアンスが伝わりやすい場合があります。DeepLなどの翻訳ツールを活用し、日本語で考えた詳細なプロンプトを英語に翻訳して入力してみるのも、質の向上に繋がる有効な手段の一つです。

修正を繰り返して精度を高める

一度で完璧なイラストが生成されることは稀です。生成された画像を見て、イメージと違う部分を具体的に指摘し、修正を繰り返していくことが大切です。「もう少し髪を短くして」「服装をTシャツに変えて」といった対話形式でのやり取りを通じて、AIの理解を深め、理想のイメージへと磨きをかけていきます。この試行錯誤のプロセス自体が、AIを使いこなす上での醍醐味とも言えます。

ChatGPTでジブリ風の似顔絵は再現可能か

「ジブリ風」のイラストをChatGPTで作成することは、技術的には可能です。「スタジオジブリ作品のような、ノスタルジックで温かみのあるタッチのイラスト」といったプロンプトを用いることで、それに近い雰囲気の画像を生成できます。

しかし、この試みには著作権に関する重要な注意点が伴います。

「ジブリ」という固有名詞は、スタジオジブリが著作権を持つブランドです。そのため、「ジブリ風」というプロンプトは、特定のクリエイターの画風を模倣する指示と解釈される可能性があります。実際、過去には特定のアーティスト名や作品名をプロンプトに含めるとAIが生成を拒否する仕様変更が度々行われてきました。現在（2025年時点）は生成できる場合もありますが、この状況は予告なく変更される可能性があります。

著作権侵害のリスク

たとえ「〇〇風」であっても、生成されたイラストが特定の既存キャラクターに酷似している場合、著作権侵害とみなされるリスクがゼロではありません。特に、生成したイラストをSNSで公開したり、グッズ化したりするなど、私的利用の範囲を超える使い方をする場合は、慎重な判断が求められます。

安全な楽しみ方

特定の固有名詞を避け、「ノスタルジックな雰囲気のアニメーション映画のワンシーンのような」や「手書き感のある、自然豊かな背景のイラスト」といった形で、画風の特徴を言葉で説明するプロンプトを工夫することが、リスクを避けるための賢明なアプローチです。これにより、特定のスタイルにインスパイアされつつも、オリジナリティのある作品を目指すことができます。

Copilotでの似顔絵作成との機能比較

Microsoftが提供するCopilotも、ChatGPTと同様にDALL-E 3を画像生成エンジンとして利用しており、高品質な似顔絵を作成できます。どちらのツールも非常に優秀ですが、その特徴や使い勝手にはいくつかの違いがあります。

どちらを選ぶべきか

ChatGPTは、プロンプトを細かく調整し、AIと対話を重ねながらイメージを具体化していくような、創造的なプロセスを楽しみたい方に向いています。非常に細かいニュアンスを反映させたい場合や、複雑な構図を指示したい場合に強みを発揮します。

一方、Copilotは、より手軽に、素早く複数のアイデアを得たい場合に便利です。特に、日々の業務でWordやPowerPointを使用している方にとっては、シームレスな連携機能が大きな魅力となるでしょう。

どちらが良いというわけではなく、用途や目的に応じて使い分けるのが最も効果的です。まずは両方の無料版を試し、ご自身のスタイルに合ったツールを見つけることをお勧めします。

知っておくべきChatGPTへの顔写真の危険性

ChatGPTに個人の顔写真をアップロードして似顔絵を作成する際には、その手軽さと楽しさの裏側にあるプライバシーやセキュリティに関するリスクを正しく理解しておくことが不可欠です。

データ学習への利用の可能性

OpenAIのプライバシーポリシーによると、ユーザーが入力したデータ（テキストや画像を含む）は、サービスの改善やAIモデルの学習のために利用されることがあります。つまり、アップロードした顔写真が、AIの学習データとして使われる可能性がゼロではないということです。 ただし、これには対策もあります。ChatGPTの設定画面から、チャット履歴と学習をオフにする（オプトアウト）設定が可能です。プライバシーが気になる方は、この設定を有効にしてから利用することを強く推奨します。

個人情報の漏洩・悪用リスク

意図しない形で、アップロードした写真やそれに関連するチャットデータが外部に漏洩する可能性は完全には否定できません。また、もし悪意のある第三者の手に渡った場合、ディープフェイク技術などで悪用されるリスクも考えられます。特に、本人だけでなく、友人や家族など、他人の写真を本人の許可なくアップロードすることは、プライバシーの侵害にあたるため絶対に避けるべきです。

安全に楽しむために

これらのリスクを考慮すると、インターネット上で公開されているフリー素材の人物写真を使ったり、自分自身の写真を使う場合でも学習への利用をオプトアウトしたりするなど、慎重な取り扱いが求められます。楽しみながらも、ご自身のデジタルフットプリントに責任を持つという意識が大切になります。

作成した似顔絵の商用利用はできるのか

ChatGPTで生成した似顔絵を、名刺やWebサイト、商品パッケージなどに使いたいと考える方も多いでしょう。商用利用の可否については、OpenAIの利用規約を正しく理解しておく必要があります。

所有権はユーザーにあるが、責任もユーザーにある

OpenAIの利用規約（Content Policy）では、ユーザーがChatGPTを通じて生成したコンテンツ（画像を含む）の所有権は、原則としてそのユーザーに帰属すると定められています。これにより、生成した似顔絵を商用利用することも可能です。

しかし、ここには重要な条件が付随します。それは、「他者の著作権を侵害していないこと」です。

著作権侵害の具体例

商用利用において注意すべき点は主に二つです。

1. 元にした写真の著作権: 似顔絵の元にした写真が、自分自身で撮影したものや、商用利用が許可されているフリー素材であれば問題ありません。しかし、インターネット上で見つけた他人の写真や、著作権で保護されている画像を無断で使用して似顔絵を生成し、それを商用利用した場合は、元の写真の著作権を侵害することになります。

2. 生成されたイラストの類似性: 生成された似顔絵が、既存の有名なキャラクターやアート作品に酷似している場合も、著作権侵害にあたる可能性があります。「〇〇風」というプロンプトは便利ですが、結果的に他者の権利を侵害しないよう、生成物については注意深く確認する必要があります。

要するに、ChatGPTはあくまでツールであり、生成物の利用に関する最終的な責任はすべてユーザーが負うことになります。商用利用を検討する際は、元データの権利関係をクリアにし、生成物が他者の権利を侵害していないかを十分に確認することが不可欠です。

最適なChatGPT似顔絵プロンプトをとは？を総括

この記事では、ChatGPTを使って似顔絵を作成するためのプロンプトのコツや注意点について、多角的に解説してきました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。